第2章      暗号化と復号化のしくみ

この章では「VSC-P2P」の暗号化と復号化のしくみについて説明します。暗号化・復号化には三種類の"鍵"を使用します。

2−1 三種類の"鍵"


(1)秘密鍵

"秘密鍵"とは、自分専用のキーのことです。このキーを使って暗号を解きます。そのため、この"秘密鍵"は誰にも渡さず、自分で管理してください。このキーがないと、暗号化されたファイルを復号化することはできません。
"秘密鍵"の拡張子は『〜.vpri』となります。




(2)公開鍵

"公開鍵"とは、暗号のやりとりをする相手に渡す鍵のことで、いわば白紙の錠前にあたります。 "秘密鍵"とは逆に、暗号のやりとりをする相手に送ることが必要です。"公開鍵"を受け取った相手は、その人の"秘密鍵"で開くように錠前(公開鍵)を加工することで"認証鍵"となり、はじめて暗号化に使える錠前となります。
"公開鍵"の拡張子は『〜.vpub』です。


(3)認証鍵



"認証鍵"とは、ファイルを暗号化するための錠前のことです。この"認証鍵"を作るためには、自分の"秘密鍵"と相手の"公開鍵"(相手から送られてきた暗号化ファイルを復号化する場合)、もしくは自分の"公開鍵"と相手の"秘密鍵"(暗号化したファイルを相手に送り、相手がそれを復号化する場合)のいずれかのペアが必要です。
"認証鍵"の拡張子は"公開鍵"と同じく『〜.vpub』となりますが、鍵のファイル名そのものは、『〜))〜-auth.vpub』となります。